呪いのような
あっという間だったはずなのに
人が倒れて行くのはゆっくりと鮮明に私の記憶の中に残っている
ゆっくりと倒れた
すぐに駆けつけた私は授業で軽く習った、知識しかない。あ、それと仰天ニュースとかも好きだからそれで手に入れたそんな曖昧な知識。
とりあえず、救急車は呼んだ。
あとはなんだっけ。
頭をつよく打ったらしい老人を揺すったらだめだ。それしか分からない。
ここは都会のはずなのに誰の足も止まらない
私は無知だ。
周りの人間は無関心か。
この老人が救急車に乗った後どうなったかは知らない。
私はこの老人が倒れるかもしれないと思った。
だけど大丈夫だろうとも思った。
私が動いていたら老人は倒れなかったかもしれない。
誰も私を攻めることはしない。
それはしょうかなかったの一言で終わる出来事だから
誰も私を攻めない
そして、同時に私は誰にも許されることもないのだ